リスクis22種類と内容 |
■リスクについて |
★経営状態は決算資料(PL、BS)や営業成績表で容易に把握できます。しかし、日常の業務の中には数値に現れない危険度(経営に 影響を与える要素)があるのも事実です。その内容を絶えず把握し管理することは重要な事です。その主なものは、短期的・長期的な資金収支、不良在庫(滞留商品)、期日遅れの債権(回収遅延)、為替バランス、商品バランス、契約バランス等です。 |
★経営者は絶えずリスクを含めた数値を把握する事が大切な事です。 |
■資金管理・・短期的・長期的な資金収支 |
・短期的な日繰り(日々の収支予定・・一週間程度先まで)、一ヶ月先位までの短期資金収支、3ヶ月〜一年先を見越した資金計画は経営に 与える影響は計り知れません。 |
■商品管理・・不良在庫(滞留商品) |
・商品は仕入後即売上が最適(在庫リスク”0”)ですが、在庫として長期間滞留する商品もあります。商品は一定期間過ぎると価値が低下 するのが一般的です。定期的な不良在庫の見直し・再評価(商品価値の振替え)の考慮も必要です。 |
■顧客管理・・期日遅れ債権(回収遅延) |
・商取引では現金取引を除き掛売りが大半です。必ず決済期日(入金予定日)が決まっています。通常、売上後、月末(取引先の締め日)に 一括請求し、翌月末入金等が多いですが、中には入金漏れもあります。相手との締め日の違いにより一月のズレはよくある事ですが、二ヶ月ずれ込みは回収遅延の対象といえます。回収遅延は相手に督促しなければ不良債権になる可能性を秘めています。 |
■外貨管理・・為替バランス |
・外貨取引や外貨を保有している場合、為替レートは資産・負債の価値を変動させる要素です。外貨バランスを的確に把握することが大切 です。輸出入取引では銀行予約も考慮の1つかも知れません。 |
■契約管理・・商品バランス・契約バランス |
・商品バランス=商品の在庫(数量)+買い契約(数量)−売り契約(数量) の事で、商品在庫に対する取引の数量のリスクを表している。 値動きの激しい商品では商品バランスの把握は重要な要素でもあります。将来的に値上がりする可能性があれば買いバランスが大きい方が 良いし、逆の可能性もあります。契約バランスは商品バランスの一部(買い契約ー売り契約)の事を言います。 |
★リスクの表示 |
・毎月の経営資料で業績以外に先付けのリスクを表示することは経営を健全に維持する事にも繋がります。管理別に表示する事例を
記述します。表示は3ヶ月位先の限月までとします。(下記の方法は1つのやり方です。)
・資金収支は金融と商取引に分け月別収支差 ・在庫は滞留商品(滞留月別に表示)の合計棚卸高を表示 ・回収遅延は遅延月別に遅延合計を表示 ・外貨は外貨残高に為替レートを掛けて評価し、帳簿残高との差を限月別に表示 ・商品バランスは商品別に値入し想定損益を先物損益として限月別に表示(因みに契約は納期が限月) |